バイカージャケット

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このタイプのジャケットをダブルカラーモーターサイクルレザージャケットと呼びます、ダブルカラーの特色として大きな襟が付いています、これはデザイン上の特色ともなっています、歴史は古く第2次世界大戦後40年代にはもう見られるバイク乗りにはベーシックなジャケットです。
映画でも使用され1954年のマーロンブランド主演の映画　THE　WILD　ONE　（邦題　乱暴者）でマーロンブランドが暴走族のリーダーとしてダブルカラーを着用しているのが見れます、この映画はアメリカ映画で初めて暴走族を描いた映画としても有名です、マーロンブランドはダブルカラーを着用しジャケットバックにはチーム名　ドクロを描きかなり尖った役でした。

このダブルカラージャケットはバイク乗りの身体を転倒から守る為のバイク専用ジャケットですのでやはり色々な工夫が見られます、まず極厚の革、首元まで閉まるジッパー　これはジャケットの表情を変えるのにも役立っています、首元までジッパーを閉めるとまるっきり違う顔のジャケットとなります、次に袖口を閉める為のジッパー、これはやはり転倒時に袖口が開いたりしないようにする装備ですし、ウエストを締めるベルトも転倒時ジッパーが壊れてもジャケットが開いたりしないようにする装備です、また大型の襟に付くスナップボタンは走行時に襟がバタつかないように襟を留めて置く為に付いています、デザイン的に見てもかっこいいですがそれぞれの装備にはきちんとした理由があります。

このダブルカラータイプはアメリカのモーターサイクルオフィサーにも採用されアメリカでは見慣れたジャケットですね、それだけ完成されたデザインという事です。

シングルカラーモーターサイクルジャケットです、このジャケットのデザインは４０年代からまったく変わらない頑固なデザインでオートバイレース用にデザインされた元祖モーターサイクルジャケットと言えます、今見てもシンプルで飽きないデザインでどんな服にも合わせやすい優れものです、アメリカでも50年代　60年代を代表するジャケットです、カフェレーサータイプのバイクには定番のジャケットですね、ジャケットは厚めの革、ウインドフラップ付き、首元はスナップボタンで閉めます、両腕には袖口を閉める為のジッパーが付けられます、このジッパーは転倒時に袖口が衝撃で開き腕が露出しないように袖口をしぼって置く為の装備です。
シングルカラーモーターサイクルジャケットは元々レース用ジャケットとして使用されるものですからレース用の工夫があちこちに見れます

Motorcycle Jacket 　日本ではライダーズジャケットと呼ばれますが英語圏ではライダーズでは通じません、ライダーズは日本製英語になります、英語圏ではMotorcycle Jacket　もしくはRacing Jacketと呼ばれるカテゴリーに入ります、このジャケットは第2次世界大戦後にオートバイ人口が増えた為に出来た新しいカテゴリーのジャケットと言えます、第2次世界大戦時に大量に生産されたオートバイで兵士達は戦場を駆け巡りオートバイの実用性が認識されます、ただ当時はオートバイ専用の被服等はなく厚手のオーバーコート　タンカースジャケット等を着用しています。

モーターサイクルジャケットははっきり言って種類が多岐に渡るのでここではレザージャケットのみに絞りたいと思います、モーターサイクルレザージャケットは乱暴に分けてしまうとダブルカラーレザージャケット　シングルカラーレザージャケットに分かれます、これは単純に襟の形で分けています。

まずダブルカラーレザージャケットは襟にかなり大きめの襟が付きます、これはこのジャケットの大きな特色のひとつです、元々このデザインはネクタイを着用して首元が綺麗に見えるようにデザインされた物ですがこのモーターサイクルジャケットにはあまり関係がないですね、旧きデザインがそのまま残った形になります、この襟には首元まで閉まるようにジッパーが付けられていますのでジッパーを最後まで閉めると首元はしっかりとカバーされる優れたデザインです、このジャケットのデザインが世界に広まりオートバイに乗る時に着用するものだと広く認識されたのはアメリカ映画　乱暴者だと思います、英語では　The　Wild　One　ですね、この映画は1953年アメリカ映画で初めて暴走族を扱った映画として有名です、この映画の主人公はマーロン　ブランド　で世界中で大ヒットしています。劇中でマーロンブランドはダブルカラーレザージャケットを着用して背中にはチーム名をペイントするという尖がった映画でした。

次に外せないのはやはりイギリス関係です、イギリスでは古くからモータースポーツが盛んでしたがマン島TTレースでのバイクのレースはなんと！１９０７年から始まっています、もちろん当時のバイク乗りは凄まじい金持ちのみですので大衆文化としてバイクが根づくのはやはり第2次世界大戦以降です、イギリスは国土が狭く交通手段も限られるので狭い道路ではバイクが便利でしたので若者にすぐにバイクは広まったわけです、ただ５０年代60年代ともにバイクはどちらかというと反逆　反抗のイメージが強い乗り物でした、やはり車を購入出来ない貧困世代が購入する足というイメージが強い時代です、ですのでバイクを題材にするとこの世代では不良のイメージが強いんですね。

イギリスでは60年代にロッカーズと呼ばれるバイカーが増えます、これはロンドンにあるエースカフェに集まるライダー達が毎夜店の周りでレースをしていたのが発祥ですがこの当時のブルーカラーの若者の暴力　刺激のはけ口になり多くのロッカーズと呼ばれるバイカーが生まれます、このロッカーズの身体を守っていた正装がダブルカラーレザージャケットでありシングルカラーレザージャケットであったわけです。

次にモーターサイクルジャケットの特徴としてこれは当然なのですがバイクで転倒した時に怪我を回避するというのが1番の目的です、この理由の為にジャケットは革は厚くプロテクターも入りジッパー類にも工夫が凝らされているわけです、これは裏を返せば普段着としては着づらいという短所もありますがそれは命を守るために着用するジャケットと思えば納得できます。
モーターサイクルジャケットも無駄を排し生き残るために進化した究極のジャケットと言えると思います。