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North American P-51D Mustang (USAAF)
ノースアメリカン P-51D ムスタング (アメリカ陸軍航空隊)

Planes Of  FameにあるP-51Aタイプですがこちらも飛行可能な機体です、後期型のDタイプと比べるとキャノピーも後方視界が悪く不評でした、飛行機のデザインもまだ洗練されておらず鈍重な印象です

Planes Of FameのP-51Aの実機の飛行シーンです、

North American P-51A Mustang (USAAF)
ノースアメリカン P-51Aタイプ ムスタング (アメリカ陸軍航空隊)
Planes of Fame の展示飛行機の目玉の一つのP-51 マスタングです、第2次世界大戦中のレシプロ戦闘機の最高傑作機と呼ばれその流麗なデザイン、戦闘力の高さともに最高傑作と呼ばれる所以です、Planes Of Fameには常時展示機として前期型のP-51AタイプとP-51Dタイプが展示されています、展示中のP-51は飛行可能な機体ですね。

P-51AタイプはP-40ウォーフォークのデザインを基本的に取り入れているので古さは否めませんがP-51Dタイプは水滴型風防等を取り入れ飛行機自体がとことん洗練された機体です、その美しさには誰もが納得出来ると思います、P-51は陸軍航空隊の戦闘機ですので戦場に登場したのはB-17爆撃機の護衛としてヨーロッパの空でデビューします、その後ドイツの敗戦とともに今度は日本の空を暴れまわる事になります、B29爆撃機による日本の都市爆撃が始まった頃はアメリカにはB-29を護衛して日本上空までエスコート出来る航続距離の長い戦闘機がありませんでした、その為B-29の損害が多くなりアメリカは早急に日本上空でのB-29の護衛の為の戦闘機が必要になったわけです。

その後はサイパン陥落、硫黄島陥落を受けて硫黄島にP-51Dの飛行場が完成しP-51Dは硫黄島から日本本土へB-29を護衛する為に飛び立つようになり損害は激減するわけです、戦争末期の日本の戦闘機はP-51Dにはまったく歯がたたずパイロットが未熟のせいもあり日本の空は完全に制圧されました。日本の空の制空権にとどめを刺したアメリカ陸軍航空隊の戦闘機と言えます
ちなみにP-51 マスタングの頭文字 PはPursuit Air Craft のPで追撃機の意味です
こちらがP-51D マスタング 最終型ですね、第2次世界大戦の最優機として多くのエースを産み、日本の制空権を完全に奪った機体です
デザインも流線形でスマートな機体です、Dタイプではキャノピーも水滴型が採用され全方向視界の確保に貢献しています、アメリカでもP-51Dタイプはもっとも人気がありアメリカ全土でまた飛行可能なP-51が沢山飛んでいます。
現在Planes Of FameにあるP-51Dは2機です、この機体もハリウッド映画にはよく登場している機体ですね、映画ではスピルバーグ監督の太陽の帝国などで出演しています。
現在も映画撮影に使われているとのことで博物館の職員が説明してくれたんですが、映画会社とレンタル料で折り合いがつかなかったそうです、映画会社は2機レンタルを希望したのですが料金の問題で1機になったそうです、ですので映画会社はP-51の両サイドを使用しています、ようするに右側と左側でペイントが違うと言う事です、右側と左側ではパイロットの名前、所属部隊の部隊ナンバーが違います(笑)窮余の策なんでしょうが笑ってしまいます、その辺も観る時に気を付けると面白いと思います

これが映画会社がけちって1機しかレンタルしなかった為左右のペイントが違うP-51Dです右側にはスパム缶のペイントですね

左側には違う部隊名が入っています(笑)

Planes Of FameのP-51Dの実機の飛行シーンです

P-51の生い立ちですが当時イギリスはドイツに対抗出来る戦闘機がありませんでした、そこでイギリスが目を付けたのがアメリカから供給されていたP-40ウォーホークだったのです、ただP-40はアメリカから輸入されていましたが数が足りずイギリスはアメリカにイギリス国内でのP-40のライセンス生産を持ち掛けたわけです、ですが相談されたノースアメリカン社はイギリスに対して同じエンジンを使用してもっと性能のいい戦闘機を作ることが可能であると返答しなんとたったの130日間で試作機まで作り上げたわけです、これがP-51の前身の試作機でした。
アメリカの凄まじい工業力の凄さがわかるエピソードですね、この試作機はイギリスでテストされ良好な性能を示したのですが、問題がありました、低高度では高性能を発揮したのですが高高度での性能の悪さが露呈したのです。

そこでまた面白いエピソードのひとつなんですが、機体の性能の良さにほれ込んだイギリスの技術者達がイギリスの誇るマリーンエンジンに換装したらどう変わるか、と思いオリジナルはアメリカのエンジン アリソンエンジン社製 V−1710を積んでいたのですがイギリスのエンジン ロールスロイスマリーンエンジンに換えたところ恐ろしいほどの高性能を発揮します、高高度での性能も突出してスピードも当時のどのレシプロ機よりも高速に変わったのです。
その性能に驚いたアメリカもマリーンエンジンのイギリスからのライセンス生産権を得てここにP-51が誕生します
North American P-51 Mustang (USAAF)
ノースアメリカン P-51 ムスタング (アメリカ陸軍航空隊)